コミュニティバス路線新設

コミュニティバス路線新設

路線再編でコミュニティバスでの運行が計画されている路線バス

根瀬部~虹の丘と小湊~奥又の2路線
奄美市地域公共交通活性化協

 奄美市地域公共交通活性化協議会(会長=武下義広・市商工観光部長)の2019年度第1回会合が2日、市役所であり、名瀬市街地の路線再編について協議した。「根瀬部~平松公園~虹の丘線」と「小湊~朝戸~奥又線」をコミュニティバス路線として新設する一方、既存の「小湊~名瀬勝~朝仁~虹の丘」など3路線を廃止することを承認した。新路線は10月1日からスタートする予定で、今後、九州運輸局鹿児島運輸支局に路線の新設と廃止の申請を行う。
運行は既存の路線バスを運行する「しまバス」に業務委託。

 新設されるコミュニティバス路線は、車両にジャンボタクシーなどに使用される10人乗り程度のワンボックスカーを導入、瀬戸内町や奄美空港など拠点となる地区や施設を結ぶ幹線の路線バス運行が難しい集落などを結ぶ新たな公共交通機関としての運行を計画している。

 新設される「根瀬部~平松公園~虹の丘」は、新たに知名瀬トンネルを通り知名瀬~里を結ぶルートを選定することで、根瀬部、里の2ルートを1本化。1日の運行数は、根瀬部~平松間で6往復、平松~里間が12往復、平松~虹の丘間が18往復となる見込み。ただし、中心市街地に行くには、平松公園で、市街地へ向かう路線バスに乗り換える必要がある。

 「小湊~朝戸~奥又線」は、既存の西仲勝まわり、名瀬勝まわりを1本化。小湊出発便の場合、名瀬勝~前勝を通り、西仲勝へと向かう。また、伊津部勝はこれまで集落前を通過するルートだったが、集落内を通過するルートに変更し利便性の向上を図る。1日の運行数は11往復となる見込み。

 一方、コミュニティ路線の新設などに伴い、「与儀又~安勝町~高千穂神社~上佐大熊線」、「自動車学校~永田橋~朝仁~虹の丘線」、「小湊~名瀬勝~朝仁~虹の丘」の3路線は廃止される。市商工情報課などによると、3路線の平均乗降客は3・2~1・7人と少なく、採算性などから見直しが必要とされてきた。

 路線の変更もあり、笠利町の「赤木名~屋仁~佐仁線」は、赤木名の発着点をAコープに変更、路線を延長することで利便性の向上を図る。

 このほか、今年4月から週3回の実証運行を実施している「打田原~赤木名線」の利用状況が報告され、12日間の運行で延べ16人と、運航継続の目安とされる1日2人以上の利用に届いていない現状が明らかになった。