奄美大島・喜界島マンゴー品評会

出品されたマンゴーの果皮や着色状態などを審査した品評会

金賞を受賞した㈱カイセイのマンゴー

金賞に奄美市の㈱カイセイ
6市町村から20点 外観、糖度ともに高品質

 第5回奄美大島・喜界島マンゴー品評会(県園芸振興協議会大島支部主催)が2日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。両島の6市町村から20点の出品があり、奄美市名瀬平田町の㈱カイセイが初入賞で金賞を受賞した。

 同品評会は両島のマンゴーの生産振興及び銘柄確立、生産者間の技術向上を図るため毎年開催している。今回の地区別出品数は、奄美市8、龍郷町3、瀬戸内町1、喜界町5、宇検村2、大和村1の計20点で、昨年より2点増えた。

 審査は農業開発総合センター大島支場の徳永太藏支場長を委員長に、県大島支庁農政普及課、JAあまみの職員ら計6人で実施。収穫後5日以内の果実2玉について、果皮の着色や障害の有無、玉ぞろい、糖度などについて審査、採点した。

 出品されたマンゴーの平均糖度は15・5度で平年と同水準。最も高かったのは、金賞を受賞したカイセイの18・7度だった。

 審査委員長を務めた徳永支場長は「どのマンゴーも糖度十分で、生産者の技術の向上を感じた。受賞を逃したマンゴーも素晴らしい出来栄えだった。受賞したマンゴーと見比べるなどして、どこに差があったのか、栽培農家と情報交換するなどして技術向上につなげてほしい」と話した。

 今回、初入賞で金賞を受賞したカイセイは同市笠利町のハウス約20㌃で栽培しており、同社の前田あかりさんは「栽培を始めてから約20年、病気に悩まされるなどしたが、県や市の指導などのおかげで受賞することができた。まだまだ改善すべき点は多いと思うので、今後も栽培技術の向上を目指し、良質なマンゴーをつくっていきたい」と喜びと抱負を語った。

 県園芸振興協議会大島支部によると、両島の2019年産マンゴーの生産農家は前年比1戸減の171戸、生産量は同5㌧増の98㌧を見込んでいる。同支部長の田中浩人県大島支庁農政普及課長は「生産者や関係機関と連携し、品質や単収向上に向けた栽培技術の向上や販売促進を支援し、奄美産マンゴーのブランド化に取り組んでいきたい」と話した。

 出品されたマンゴーは、奄美まつり舟こぎ競争(3日)や宇検村やけうちどんとまつりで、賞品としてPR用に提供、地元での広報活動と消費拡大に利用される。

 金賞以外の受賞者は次の通り(敬称略)。

 ▽銀賞 中果樹園・中良弥(龍郷町)▽銅賞 ㈲奄美興島園(奄美市)、高木智之(喜界町)▽審査員特別賞 榮貴之(奄美市)