自然素材(青竹)を使って、水でっぽうなど昔のおもちゃ作りを体験した参加者たち=3日、天城町三京
【徳之島】奄美群島国立公園自然ふれあい行事「作って遊ぼう!~自然素材を使った昔のおもちゃ作り」(環境省徳之島管理官事務所主催)が3日、天城町三京の「森と海の藝術学校」であった。家族連れなど3組16人が集い、地元住民を先生に、青竹やツワブキなど自然素材を工夫した昔のおもちゃ作りを楽しんだ。
昨年実施した同自然ふれあい行事「徳之島の森を再現!みんなで模擬ナイトツアーに出かけよう!」と「夜の森歩きをしてみよう!in天城町」に続く第3弾。昔ながらに自然の恵みを活用し、自然素材(島内の植物)を使った工作体験を通じて昔の遊びを知り、同島の自然の豊かさと人々の関わりの深さも感じて欲しいと参加を呼びかけた。
講師は、三京集落区長で「みきょうぬくし特産品ショップ」代表の豊村祐一さん(63)と、住民の嶺山和正さん(59)が協力した。参加者たちは、慣れないノコギリを使った青竹の切断に悪戦苦闘しつつ、水てっぽうと紙てっぽう、竹馬、ツワブキの茎の両端に切り込みを入れて水に浸し、羽根状に広げる「水車」づくりにも挑戦。和気あいあいとその成果も楽しんだ。
夏休みを利用、大阪府守口市から母親のふるさと伊仙町にともに来島中、おじやいとこたちと参加していた高校1年生の伊藤潤星さん(15)は「青竹を手にするのは初めて。硬くて切るのが難しかったが楽しかった。自然が豊かで世界自然遺産登録を目指していることは看板で知った」とにっこり。
同省事務所の沢登良馬・国立公園管理官(28)は「奄美群島国立公園には『環境文化』のキーワードもあり、地域の人々の暮らしが自然と関わりあってきたことも伝えたい。子どもたちが一緒に体験して遊べるような活動を計画した」と話した。