協定書に調印した山元宗町長(右)と尾久土正己学部長(左)=与論町=
全国大会開催へ 星空で観光振興
【沖永良部】与論町は2日、国立大学法人和歌山大学観光学部と観光振興に向けた相互連携協定を結んだ。同大学観光学部は、来年度に与論町での開催が決まった「第32回星空の街・あおぞらの街」全国大会(環境省主催)の外部アドバイザーとして、島の星空を生かした新たな観光メニューの開発や星空ガイドの育成に取り組む。
与論島は、南十字星を観測できる国内最北の島で、澄んだ空気と照明等の少なさから星空や朝日、夕日の観察に適した環境にある。これらの地域資源を観光振興に生かそうと、観光学部のある和歌山大学と連携協定を結ぶことになった。
また、同大学観光学部が中心となって立ち上げに関わった「第1回日本国際観光映像祭」では、与論島の魅力を高精細な8K映像で収めた「Yoron Island Japan in 8K」が、日本部門のグランプリに輝いている。
調印式には、役場職員や観光関係者ら20人が参加。与論町の山元宗町長と同大学観光学部の尾久土正己学部長が協定書に調印した。
山町長は「尾久土先生は星空に詳しいし、地元にも星空好きがたくさんいる。ぜひ、全国大会を成功させ、子ども達に島の星空や青空のすばらしさを見せたい」と期待を込めた
天文学が専門の尾久土学部長は「与論島は条件さえ揃えば、とても良い星空のデータが取れる場所。新しい観光メニューの開発や研究などを通して貢献していきたい」と述べた。
星空の街・あおぞらの街全国大会は、大気環境の保全に対する意識向上や、郷土の環境を生かした地域おこしの推進を目的に開催されている。