10月5~12日に決定

世界自然遺産登録 IUCN現地調査

 環境省は6日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録について、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関であるIUCN(国際自然保護連合)の現地調査が来月前半に行われると発表した。専門家の現地調査の結果を踏まえて、2020年夏ごろに開催される第44回世界遺産委員会で登録の可否が決定される予定。前回「登録延期」を勧告したIUCNの指摘事項に、地元等がどう対応しているかなどが調査される。

 同省自然環境計画課によると、IUCNの専門家2人(前回と同数)が現地調査に来日する。どこから調査に入るか細かなスケジュールなどは、詳細を詰めているという。

 「奄美・沖縄」の世界自然遺産登録は昨年5月、IUCNから推薦内容の抜本的な見直しを求める「登録延期」を勧告されていて、同6月に政府はいったん推薦を取り下げて指摘された課題などの解決を図り推薦書を再提出する方針を決定。指摘事項の分断された推薦区域の解消や、自然保護や外来種対策に取り組み推薦書を修正して今年2月にユネスコに再提出した。

 現地調査の調査期間は、10月5~12日に決定。この決定に三反園訓県知事は、「IUCNの現地調査については、その結果が世界遺産委員会への勧告にとって極めて重要なものと認識する。国など関係機関との連携をさらに密にし、適切に対応するなど登録に向け全力で取り組んでいく」とコメントした。