びっこ!さらっこ!

長いしめ縄をもって練り歩く児童と住民たち

厄払いで練り歩き
奄美市・西田地区

 奄美市名瀬西仲勝の西田町内会(田中孝次郎会長)で7日、伝統の「九月九日祭」が開催された。地区の壮・青年部や婦人会、同市立大川小・中学校(前田浩之校長、児童32人)の全児童が参加して、しめ縄を持って練り歩く厄払い(びっこ・さらっこ)行事と敬老会を開催。普段は静かな集落がにぎやかな雰囲気に包まれた。

 開始前、田中会長が児童に行事の由来を説明。集落で疫病が流行った言い伝えを受け、五穀豊穣や厄払いを目的に150年以上続く伝統があるという。

 児童は用意された約12㍍のしめ縄を持ち、先頭者のほら貝やチヂンの合図とともにスタート。帯同する地区担当が「びっこ」と呼び掛けると、児童は「さらっこ」と返しながら、邪気を取り払う石を橋の上で投げたりして集落内を3回練り歩いた。

 同校によると、毎年全児童が参加する郷土学習(総合的な学習)の一環。1年・西田妃代莉=ひより=さんは「石を投げるのがおもしろかった」。6年・持永咲翔くんは「みんなで綱を持って歩くのが楽しい」とそれぞれ話した。

 田中会長は「伝統行事と敬老会と併せ、今年もにぎやかに開催できた」と話した。