晴天の下潮風を受けながら展望室からの眺望を楽しむ観光客たち
公開にあたり万国旗で飾られた笠利埼灯台
パノラマ絶景を堪能
奄美海上保安部は22日、奄美市笠利町の笠利埼灯台を一日一般公開した。毎年、11月1日の灯台記念日にちなんで実施。訪れた家族や観光客らは普段は立ち入れない灯台の中を見学し、高台からは眼前に広がるパノラマ絶景を堪能した。
灯台は、航行する船舶の道標となる施設で、奄美群島内には全35基が設置。笠利埼灯台は1962年に供用を始め、奄美群島最北端の灯台として、行き交う船を見守っている。
同灯台の灯火高は海抜60㍍で、光達距離は約38㌔㍍。風向風速計を備え、ライブカメラ映像はインターネットを通して公開している。
この日の施設内では、天皇陛下即位の礼に合わせて、陛下が行幸啓された灯台の歴史もパネル展示。灯台入り口の特設会場では、制服試着やオリジナル缶バッジの制作が用意され、ペーパークラフトなどが入ったオリジナルグッズもプレゼントされた。
来場者らは開場とともに、息を切らしながら急坂を登って万国旗で飾られた灯台へ。展望室では、心地よい潮風を受けながら、見渡す限り続く水平線を眺めた。
施設内では、海上保安庁の業務を紹介するVTRなども鑑賞。海の航路標識の重要性や灯台の大切な役割に親しみ理解を深めた。
家族5人で訪れた朝日小学校3年・白圡瑛くんは展望室初体験で「風が気持ちよくて楽しかった」と笑顔。たまたま観光で立ち寄ったという東京都のミホブラウンさんは「地球を感じるような場所。奄美の雄大な海を仲間と見れてよかった」と喜んだ。