講師の手助けのもと、帯締めを実践する生徒ら
襦袢から帯締めまで本格的に
奄美高校家政科
奄美高校(堀之内尚郎校長)の家政科3年生に対する「本場奄美大島紬着付け教室」が23日、同校であった。襦袢=じゅばん=の着用から帯締めまで本格的な手順を学習し、和装への関心を高め、郷土の伝統文化への理解を深めた。
同科の体験学習は(公財)奄美群島地域産業振興基金協会(前田豊成会長)に講師派遣を依頼し、5年前から毎年実施。今年度は家政科全24人の生徒を2班に分け、それぞれ2回ずつ体験している。
この日は女子生徒12人が二度目の授業に臨んだ。講師らは「長襦袢をきれいに着ることで、紬が美しく着られる」などとアドバイス。生徒らは講師の指示に従いながら複雑な手順を難なくこなした。また帯の結び方の紹介があった後、講師から「帯の結び方に決まりはない。来年の夏祭りで浴衣を着る際などに練習して」との呼び掛けに対して、元気よく「はい!」と返事するほどの意欲を見せた。
講師として立ったボランティアでも着付けを指導するという碩サナエさん(69)は、「大島紬は世界三大織物にも数えられる伝統的な民族衣装。今回を機に少しでも関心を持ってもらえれば」。受講した圓山寿音さん(18)は「初めて着たが、思ったよりも軽く着やすかった。帯をつけたり、襟をそろえるのが難しかった。今後も年を重ねた後に着たい」と話した。
同校では今月25、26日に文化祭を予定。26日には家政科生徒によるファッションショーがあり、冒頭に体験学習を受講した生徒ら4人が紬姿での登場を予定している。