奄美を描く美術展授賞式

賞状など手に受賞者たち(手前4人目が美術展大賞の坂元さん、3人目が記念美術館賞の亀井さん)

若手作家の台頭に笑顔
創造力豊かな作品称える

 「第18回奄美を描く美術展」(同実行委員会主催)の授賞式が26日、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室であった。同美術展大賞を受賞した沖縄県在住の坂元蘭ペルージさんら入賞者6人が出席し表彰。創造力豊かな受賞作を称え、若手作家らの台頭などにも笑顔が広がった。

 作品は、奄美の文化振興や観光の発展を目的に、全国各地から106作品が応募。今月11日に、12点の入賞作品と48点の入選作品が発表されていた。

 式では、協賛企業などの来賓も招かれ、受賞を祝うシマ唄が唄われた。坂元さんや田中一村記念美術館賞を受賞した東京在住の亀井文さんら入賞者6人に賞状とトロフィーを授与し、大きな拍手で称えた。

 久保井博彦実行委員長は「若い人も多くなり、どれも作家の目を通して奄美を昇華させた思いの伝わる作品」と講評。また、上位を独占した若い作家の台頭には「快挙。今後もじっくりと取り組んでほしい」などと期待を寄せた。

 坂元さんは代表スピーチで、「共存」と「ストーリー性」をテーマに奄美の多様な生き物を描いたことや台風で作品が期日通りに届いたか心配だったという裏話などを披露。「全体のレベルも高く、受賞はやはりうれしい。来年も楽しみに描きたい」と笑顔で話した。

 なお同作品を含む入賞・入選作60点は、11月17日まで同室で展示される。