過去最大級のクルーズ船 「ウエステルダム」名瀬寄港

奄美では最大級となるクルーズ船「ウエステルダム」が寄港した

ローデン船長(中央)に花束贈呈した歓迎セレモニー

乗客、市街地散策も

 観光クルーズ船「ウエステルダム」(オランダ船籍、約8万2千㌧)が31日、奄美市の名瀬港に初寄港した。奄美群島に寄港したクルーズ船としては過去最大級で欧米やアジアなどの乗客約2千人が来島。港に降り立った乗客は島内観光ツアーや市街地散策を楽しんだ。

 豪華客船ウエステルダムは、全長285㍍、全幅32㍍。定員は乗客・乗員合わせて約3千人。船内には劇場や展望浴場など娯楽施設が設けられている。

 今回は「日本と台湾14泊クルーズ」中での寄港。上海を出発し、博多港(福岡)折り返しで香港に向け南下するコースでの奄美入り。関係者によると乗客の大半が欧米人という。

 同船は名瀬港観光船バースに停泊。歓迎セレモニーでは紬美人から船舶スタッフへ花束贈呈。朝山毅市長は「世界自然遺産登録を目指す、自然豊かな奄美で多くの思い出をつくってもらえたら」と歓迎した。それに応えマーク・ローデン船長は「今回の寄港を乗客は楽しみにしていた。短い滞在中だが、このすばらしい雰囲気を楽しんでいるのでは」と話した。

 観光ツアーは同島北・南部に分かれてのスポット巡り。旅行代理店がチャーターしたバスに乗り込むと、あやまる岬観光公園、マングローブカヌー、金作原、水中観光船(大島海峡)―などを訪れ、自然や海を満喫した。

 中心市街地でも散策する乗客であふれた。商店街関係者が準備した着物の着付け体験などのイベントを帰る時間まで楽しんだ。

 ベルギーのディディエ・ティシバさん(70代)は夫婦で参加。「緑や海がとてもきれいな島。私の地元は海がない地域なので、ダイビングに挑戦したかった」と笑顔を見せた

 同船は、予定通り午後5時に出港し沖縄へ向かった。