大規模訓練部隊、奄美群島入り

大規模訓練部隊、奄美群島入り

実動演習で来島した訓練車両(写真は太陽が丘総合運動公園内)

陸自西部方面隊 8日、一部報道公開へ

 陸上自衛隊西部方面隊は、10月21日から九州・沖縄地方で大規模訓練「2019年度実動演習(01鎮西)」を展開している。11月1日以降、陸・空自部隊が奄美群島離島入り。8日に訓練の一部が報道陣に公開される、同市笠利町の旧奄美空港滑走路の敷地内では専用車両が準備する様子が見られた。訓練は22日まで。

 訓練は島嶼=しょ=部侵攻への対処を目的に、各種事態の作戦訓練を実施。隊員約1万7千人。車両約4500台(戦車や戦闘車を含む)、支援ヘリコプターなど航空機30機が出動し、例年8県全域で演習を行う大規模なものとなっている。

 陸上幕僚監部広報室によると、奄美大島島内では奄美駐屯地(奄美市)、瀬戸内分屯地(瀬戸内町)での共同基地警備訓練のほか奄美空港で展開。また喜界島、徳之島、沖永良部島で計画されているが作戦規模など詳細は明らかにしていない。

 8日は、中距離地対空ミサイル(中SAM)、近距離地対空ミサイル(近SAM)運用部隊による対空戦闘作戦を報道公開する。9日は前日に公開した装備品の展示会開催(太陽が丘総合運動公園内)もある。

 同広報は「島嶼防衛を目的とした全域的訓練」とした上で、奄美新聞が周辺情勢と訓練との関係性を指摘したのに対し、「特に明確なシナリオを想定しているものではない」と説明した。