生き物や自然の価値、次代まで

生き物や自然の価値、次代まで

大和村企画観光課からは、全児童分の漫画が贈呈された
環境省奄美群島国立公園管理事務所が贈呈したトイレットペーパー。ロール部分にもイラストと解説が掲載されている

環境省・自然保護協、大和小で贈呈式
啓発トイレットペーパーと漫画

環境省奄美群島国立公園管理事務所製作の「希少生物保護啓発トイレットペーパー」と島内5市町村で構成する奄美大島自然保護協議会が監修を手掛けた世界遺産学習漫画「奄美大島の自然~ディ!世界の宝へ~」の贈呈式が22日、大和村の大和小学校(大江修校長、26人)であった。児童たちは漫画やトイレットペーパーに描かれたイラストに奄美世界自然遺産を学び、貴重な自然や生き物の価値を次代まで伝えて行こうと、決意を込めた。

トイレットペーパーは、同事務所がNPO法人徳之島虹の会にデザインを依頼し、5千個を製作。ロール部分には、アアマミヤマシギなどの希少動物がかわいいイラスト付きで解説され、猫の適正飼育やペットボトルのポイ捨て禁止なども呼び掛けている。

漫画は、転校生がアマミノクロウサギに変身し、生き物との出会いを通して自然を深めるストーリーで、作者は漫画家の森本一樹さんが担当。装丁はA5判112㌻で、㈱小学館に制作を委託し、1万1千部発行した。

この日は、同事務所と大和村企画観光課職員が同校を訪ね、児童分の漫画とトイレットペーパー50個を贈呈。児童を代表して6年・細川樹さんは「関心や興味を持って、奄美の自然を伝え守っていきたい」とお礼の言葉を述べた。

大江校長は「貴重な自然。後々まで伝えてほしい」とあいさつ。同事務所・千葉康人国立公園管理官は「(学んだことを)家でも伝えて、みんなで協力して奄美の自然や動植物を守っていってほしい」と話した。

トイレットペーパーは奄美大島と徳之島の小中学校を対象に、マンガは島内5市町村の小中学校を対象に順次配布している。