富国、50年ぶり年内操業

50年ぶりに年内操業が決定した富国製糖

群島製糖工場 キビ生産見込み37万1千㌧

奄美群島の製糖工場5社の生産量見込みがまとまった。今期(2019/20年)の生産量は37万1349㌧、前期より3万7152㌧増。富国製糖㈱では、50年ぶりになる年内操業を決定。同社は年内操業の主な要因を「国の進める『働き方改革』に対応して製糖期間を長く取るため」などと説明。今期産は台風被害もなく生育面や、糖度など品質面も順調に来ているという。

奄美市笠利町の富国製糖は、12月16日(前期1月9日)に操業開始して生産量は2万5千㌧(前期比2400㌧増)を見込む。年内操業は、1969年以来で半世紀ぶりとなる。

同社の中山正芳取締役事業所次長は、「『働き方改革』に対応するため、時間外労働の上限で複数月平均80時間を守るには、二交代制で人が集まらないなど困難で、製糖期間を延長して対応する。早く始めることで、早く操業を終えて株出しに備える余裕も出るのでないか。今期産は生産面も順調で、糖度も上がっていて年内操業しても品質でそん色はないだろう」と語った。

喜界島の生和糖業㈱は、操業時期は間もなく決定され生産者大会で発表予定。生産量見込みは、7万1千㌧(同9932㌧増)。

徳之島の南西糖業㈱も、間もなく操業計画を同社で協議し決定。生産量見込みは、17万980㌧(同2万6356㌧増)。

沖永良部島の南栄糖業㈱は、12月3日(前期12月10日)に操業開始。生産量見込みは、8万369㌧(同1140㌧減)。

与論島製糖㈱は、12月13日(同12月15日)に操業開始。生産量見込みは、2万4千㌧(同396㌧減)。