東京オリパラ「ホストタウン」

優しく繊細な音階のスティールパン演奏にも感動=22日、徳之島町井之川中で
ジュニアリーダクラブ企画の交流会でも濃密に国際交流(手作りチキンカレーでの夕食会)=22日夜、井之川公民館

カリブ海の2国とホットに交流
交流使節6人、徳之島町入り

【徳之島】2020年東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)出場国(地域)と開催国の各自治体間「ホストタウン」登録に基づく徳之島町の交流相手国「セントビンセン及びグレナディーン諸島」と、与論町の相手国「アンティグア・バーブーダ」からの交流使節6人が22日から徳之島町入り。町内の中学校訪問や中高生ら町ジュニアリーダークラブ員らとホットに国際交流している。

内閣府官房の2019度オリパラ基本推進調査事業(ホストタウン)による登録自治体間の連携促進・取り組みの共有―などが目的。奄美群島南部エリアの徳之島、与論両町は今年3月、幅広い国際交流をと同じカリブ海上の両国・諸島と登録調印。内閣官房の招致による直接交流はそれぞれ2回目となる。

一行は、約9カ月ぶりの再訪となったセントビンセントのパラリンピック走り高跳び候補選手の女子中学生カリファ・カーディン・ブルズさん(13)や教師(33)など3人。アンティグア同からは、スティールパン演奏家カーン・コディスさん(29)や17歳の音楽家の卵など3人。内閣府官房の担当者ら3人が同行している。

徳之島空港で高岡秀規町長らの歓迎を受けて、井之川中(山口浩樹校長・生徒数26人)を訪問。三味線演奏で全校生が「海の声」と「島人ぬ宝」を合唱して歓迎。6人の自己紹介に、中学生たちも屈託のない応対と英語で学校の特徴などを紹介。アンティグアの3人はドラム缶から作った音階のある打楽器スティールパンのやさしく繊細な音色の演奏を披露して魅了。グループトークや「うぎ節」(禎一馬さん)の踊りでもホットに交流した。

生徒を代表して2年生の永多まあじょりさん(14)は「特にダンスが楽しかった。いろんな会話ができて新鮮な感じがした」とニッコリ。同じ中学生のカリファさんは「子どもたちもみんな優しくて、この島が好き。今回は、島の観光も楽しみにしてます」と目を輝かせた。

夜は井之川公民館で町ジュニアリーダクラブ「てぃだまい隊」の中高生たちが自主企画した交流会にも参加して濃密に交流。23日は井之川われんきゃエコツアーガイドによる同集落探索や町文化祭鑑賞、郷土料理体験、24日は「大和城の森」(天城町)探検なども計画している。

セントビンセン一行は25日に沖永良部島に渡って交流。アンティグア一行は24日から与論町入りを予定している。