奄美市防災会議

奄美市防災会議

地域防災計画の修正案を承認した奄美市防災会議

地域防災計画を修正
5段階の警戒レベル明記
3カ所を避難所に追加

奄美市防災会議(会長・朝山毅市長)が22日、同市役所であり、市地域防災計画の修正案を承認した。行政や消防、警察、自治会の代表ら約30人が出席、今年3月に開設した陸上自衛隊奄美警備隊が新たに組織として加わった。委員の委嘱式も行われた。修正は、九州北部豪雨(2017年7月)や広島県などに大きな被害をもたらした西日本豪雨(18年7月)などの発生を受けて変更された県の防災基本計画などを勘案、新たに5段階の警戒レベルを追加、修正した。

市地域防災計画は06年度に策定、11年度、15年度、17年度に修正しており、今回で4回目の見直しとなる。

主な修正内容は、▽避難所及び避難時場所を追加▽九州北部豪雨を踏まえ、河川に具体的な避難勧告等の発令基準を策定するなど修正▽社会福祉施設や病院等における要配慮者対策として、非常災害対策計画の策定などを明記▽支援物資供給協定締結に伴う修正▽警戒レベルの追加―の5点。

避難所の指定では、市役所(名瀬総合支所)、大島拘置支所(名瀬矢之脇町)、新川ふれあい館(名瀬安勝町)を避難所に追加。あおぞら小規模多機能事務所(名瀬幸町)を福祉避難所に、慈愛会奄美病院(名瀬浜里町)を指定緊急避難場所に追加指定した。

支援物資供給協定では、㈱大和(名瀬朝日町)、㈱グリーンストアを追加、支援物資供給の協定を締結した民間企業は5社となった。

警戒レベルは、西日本豪雨などの災害を受け、今年3月に内閣府が策定した「避難勧告等に関するガイドライン」が改定され、5段階の警戒レベルが導入されたことを踏まえたもの。レベル1と2は気象庁が発表する注意報等にあたり、災害に備え、避難行動の確認等を行う段階とされる。レベル3からレベル5は自治体が発令する避難勧告などをレベル分けしたもので、レベル3は高齢者や体の不自由な人が避難を開始する段階、レベル4は全員避難で、レベル5は既に災害が発生している状況で、命を守る行動をとる必要がある―となっている。

会議では、自衛隊の救援活動に関する質問もあり、奄美警備隊の担当者は「県知事の要請を受け出動することになっているが、緊急の場合は、(災害発生自治体の要請で)直ちに対応する」などと説明した。