島の古墓調査結果報告へ

シンポジウムをPRする知名町の職員ら

両町が制作したトゥール墓のパンフレット(右が和泊町、左が知名町のもの)

12月1日開催 シンポ「沖永良部のトゥール」

 【沖永良部】2019年度埋蔵文化財公開活用事業シンポジウム「沖永良部島のトゥール~古の想い・技術を伝える墓~」が12月1日午後3時から、和泊町あかね文化ホールで開催される。島内にあるトゥール墓の調査結果の報告や、沖縄各地の古墓の整備状況について基調講演が行われる。参加費は無料。

 シンポジウムは、和泊、知名両町の教育委員会が主催。知名町では町内4カ所のトゥール墓の調査を12年からスタート。和泊町も13年から町内3カ所の墓を調査してきた。昨年、調査結果をまとめた両町の報告書が刊行された。

 シンポジウムでは、沖縄国際大学の上原靜教授が基調講演し、両町の文化財担当者から調査結果が報告される。また、沖永良部の古墓をテーマにしたパネルディスカッションもある。

 会場には、各古墓の出土品展示やビーズ・勾玉ストラップ作り、墓正月体験コーナーなども設置され、島の歴史や文化を楽しめる。

 知名町文化財担当の宮城幸也さんは「同じトゥール墓でも、それぞれの墓の作り方に特徴があって面白い。また、作られた年代に関しては謎の点が多く、調査を続けていく必要がある。シンポジウムを通して、墓の保存と今後の活用方法について地域住民と一緒に考えていきたい」と語った。

 両町では、今回調査したトゥール墓を紹介するパンフレットを制作した。それぞれの墓の場所や特徴などをまとめている。シンポジウムで配布する。

 問い合わせは、和泊町教育委員会℡0997―92―0300。あしびの郷・ちな℡0997―81―5151。