黒糖焼酎ケーキ「あまみ気分」販売開始

新商品発表会を行った三環舎の向井理事長(中央左)町田酒造の中村社長(中央右)

共同開発商品第2弾となった黒糖焼酎ケーキ「あまみ気分」

障がい者の社会参加の新たな一歩に
三環舎×町田酒造 コラボ商品第2弾

 奄美市名瀬の社会福祉法人三環舎(向井扶美理事長)と龍郷町の町田酒造㈱(中村安久代表取締役社長)はこのほど、共同開発商品第2弾となる黒糖焼酎ケーキ「あまみ気分」の販売を開始した。26日には同市名瀬西仲勝の障がい福祉サービス事業所「あしたば園」で完成発表会を行った。

 三環舎と町田酒造は2017年7月に商品・サービスの共同開発などを盛り込んだ業務連携協定を締結。同月には共同開発商品第1弾の黒糖焼酎ゼリー(スモモ味・タンカン味)の販売を開始。このほか、町田酒造は同社施設の清掃作業やスモモ洗いを三環舎に委託するなどしている。今年10月には、あしたば園利用者が町田酒造に入社するなど、自立支援や社会参加につながっている。

 町田酒造のスモモ・タンカンリキュールの原材料として黒糖焼酎に1年間漬け込んだ奄美産の果実はこれまで廃棄されていた。今回の商品では、果実で作ったジャムと同リキュールを使用。向井代表によると、黒糖焼酎の風味を飛ばさないための試行錯誤や試食、意見交換を重ね、約2年かけて商品化に至ったという。

 商品はスモモ味・タンカン味の2種。1個入り220円、2個入り480円、6個入り1440円(いずれも税別)。今後、同法人の「夢来夢来」(同市名瀬)や、奄美空港の売店、同市内の土産物店などで販売される予定。

 26日の発表会で、向井理事長は「協定が障がい者自立支援の新たな一歩となるように、ひとつひとつの仕事を丁寧に積み上げたい」。中村社長は「健常者・障がい者関係なく一緒に手を携えて、ともに働き生きていく社会が実現できれば。こうした取り組みがほかの企業に広がってほしい」とそれぞれ語った。

 発表会では試食もあり、参加した県・市職員から「しっとりとしており、高齢者も食べやすい」、「これをきっかけに果実そのものに興味を持ってもらうことができる」などの意見が寄せられた。