住用で九州高校相撲新人大会

文徳が個人戦2部門・団体戦を制した(個人無差別級予選で中島=佐伯豊南=をすくい投げする川上=文徳=)

 

 

奄美出身選手が活躍
団体2位に鹿商
樟南・栄(赤木名中出身)個人準優勝

 

 
 第16回全九州高校相撲新人選手権大会が15日、奄美市住用町の奄美体験交流館であった。九州・沖縄から集まった各県代表校が参加。団体戦、個人戦2部門を制した文徳(熊本)が圧倒的な強さを誇った。奄美関係では、奄美出身者でつくる鹿児島商業が団体決勝で文徳に惜敗し2位となったほか、個人戦でも樟南の栄雄登=赤木名中=が80㌔級で準優勝する活躍を見せた。

 九州・沖縄の高校から16校が出場。8県の代表高が集い、個人と団体戦で争った。奄美(住用)と沖縄の交互開催で、奄美では2年ぶり。団体戦は学校対抗、個人戦は無差別・80㌔・100㌔級を実施。鹿県勢は3校(鹿商、鹿児島実業、樟南)で奄美群島出身7人が出場した。

 団体予選を1位で突破した鹿商は、決勝トーナメントを先鋒・西加陽斗=朝日中=、中堅・栄龍征=同=、大将・市田愛翔=住用中=の布陣で臨んだ。準々決勝で博多(福岡)、準決勝は希望が丘(同)に勝利し決勝へ。

 全国屈指の強豪・文徳は決勝まで無敗で勝ち上がる強さを発揮。鹿商戦も先鋒戦、中堅戦と連取し大会2年連続、通算8回目の団体優勝を果たした。本田浩二監督は「つわものぞろいの近隣県を相手に結果を出したことをほめてやりたい。来年の全国大会に向け、メンバーが実力を出せるよう取り組みたい」と語った。

 個人戦トーナメントは3部門で計約120人が出場。80㌔級の栄雄は押しと突き出しで勝ち進んだ。準決勝では相手の寄りを土俵際でかわす粘りを見せて逆転勝利したものの、諫早農(長崎)の後田智己との決勝では一瞬のスキを突かれ、小手投げで敗れた。

 試合後、栄雄は「悔いの残る取組。勝ちにこだわるあまり、足が出ていかなかった」と振り返り、「来年の全国大会、国体までもっと力をつけたい」と意欲を見せていた。

 そのほか、無差別級では奄美勢は予選パートで敗退。100㌔級では準々決勝に進んだ市田が甲斐大河(文徳)に寄り切られ敗退した。

 奄美・鹿児島県関連の大会結果は次の通り。

 【団体戦】〈予選順位〉①鹿商②文徳③中津東(大分)⑨鹿実、樟南※上位8校が決勝進出

 決勝トーナメント▽準々決勝 鹿商2―1博多▽準決勝 鹿商2―1希望が丘▽決勝 文徳2―1鹿商(花岡=寄り切り=西加、山本=押し出し=栄、市田=切り返し=川上)

 順位①文徳②鹿商③希望が丘、中津東

 【個人戦】無差別〈予選パート分〉▽4回戦 里山悠人(鹿商)=押し出し=ビルグーン(希望が丘)、江田基騎(日田林工)=引き落とし=西加、栄龍=押し出し=前原一世(鹿実)、川上竜昌(文徳)=上手投げ=市田▽決勝 川副楓馬(文徳)=すくい投げ=里山、花岡真生(文徳)=寄り切り=栄龍

 80㌔級▽準々決勝 栄雄=引き落とし=長岡一政(東九州龍谷)▽準決勝 栄雄=突き出し=北野蒼汰(熊本農)▽決勝 後田=小手投げ=栄雄

 100㌔級▽準々決勝 甲斐=寄り切り=市田