パラ交流で「等しく過ごせる街」を 龍郷町=台湾

寄せ書きを前に、共生社会ホストタウン登録を発表した龍郷町関係者ら

東京五輪・パラ、共生社会ホストタウン登録
県内では初めて

 龍郷町は20日、2020年東京五輪・パラリンピックを契機に街づくりや心のバリアフリーを目指す「共生社会ホストタウン」に17日付で登録されたと発表した。交流国は台湾で、県内の同登録は初めて。今後はパラリンピアンとの交流事業などを計画しており、竹田泰典町長は「これを呼び水にパラリンピアンとの交流などの取り組みをさらに進め、健常者と等しく過ごせる街づくり、共生できる社会を目指したい」と意気込みを語った。

 共生社会ホストタウンは、東京五輪・パラリンピックを機に、地方自治体にパラリンピアンとの交流やユニバーサルデザインの街づくりを促す狙いで設けられたホストタウンの特別枠。県内では同町が初めてで、今回の追加で全国の総登録数は65件となった。

 同町は新たに共生社会ホストタウンに登録されたことを受け、来年1月にはリオパラリンピックで活躍した台湾の卓球選手やコーチ陣などを招き、講演会や学校訪問、文化交流会などを行う方向で調整。また、公共施設などの優先駐車場「ブルーゾーン・思いやり駐車場」の設置、障がい者の利用を想定した「奄美トレイルマップ」の制作なども計画し進める計画だ。

 この日は町長ほか、則敏光副町長や関係者7人が出席し役場町長室で会見。県内初の登録に竹田町長は「びっくりしている」とし、台湾宜蘭市長を務め、同町出身・西郷菊次郎氏を縁に続く交流については「人・モノの交流をさらに深めたい」などと話した。

 則副町長は「障がい者目線に降りて、さらに声を聞く機会を増やしたい」。町身体障がい者協会・榮康博会長は「思いやりの輪が広がることを願う」などと思いを語り、一同誓い新た。会見後は、町放課後児童クラブ・瀬留学童保育の児童らが台湾のパラ旗に書いた「寄せ書き」も披露した。