名瀬で「紬の日」のつどい

約250人の紬着用者が街中を練り歩いた「紬大行進」

華やかな紬姿をステージ上で披露した華つむぎ会による「紬ファッションショー」

紬ずくめのイベント楽しむ
250人の大行進 華やかに街彩り

「紬の日」の5日、奄美市名瀬のAiAiひろばなどで第42回「紬の日のつどい」(紬の日実行委員会など主催)があった。ステージ発表のほか、今回は2年に一度の紬美人のお披露目や、恒例の紬大行進なども。約600人が訪れ、紬ずくめのイベントを楽しんだ。

紬の日は旧名瀬市時代の1978年に制定。奄美の基幹産業である本場奄美大島紬への理解を深め、伝統産業の振興を図ることを目的に毎年、「紬の日のつどい」を開催している。

この日は天候に恵まれ、4年ぶりの屋外開催。同ひろば前に特設ステージが置かれ、奄美高校郷土芸能部のパフォーマンスでイベントはスタート。本場奄美大島紬協同組合の前田豊成理事長は「消費者に支持されるものづくり、きもの文化の浸透に一層力を注ぎ、より身近に感じていただくよう取り組み、業界発展につなげたい」とあいさつした。

2020年紬美人のお披露目では平田まりなさん、重田珠美さん、泰朋美さん、ホワイト・ローズマリーさんに委嘱状が贈られた。その後、朝山毅奄美市長が「紬は世界に誇る奄美の伝統。紬を育て、思いを紡いでいきましょう」と語り、約250人の紬着用者による紬大行進をスタート。列をなし練り歩き、華やかに街を彩った。

このほか、ステージでは今回が初となる華つむぎ会による紬ファッションショーなども。また、屋内では紬姿での記念写真撮影や、小物の販売、端切れを使ったハーバリウムづくりなど紬一色に染まった。

この日、紬を身につけ呈茶=ていちゃ=で来場者をもてなした大島高校2年の平詩恵瑠=しえる=さんは「お客さんも紬なので普段より厳かな雰囲気で伝統を感じた。改めて紬の良さに気づき、今後も継承されてほしいと思った」と話した。

また、祖母の紬を身に着け、ファッションショーに出演した奄美小3年の湯ノ迫はなさんと皛納千夏さんは「大島紬はめずらしいので着られてよかった」(湯ノ迫さん)、「かわいいとほめてもらってうれしかった」(皛納さん)と笑顔だった。