天城町エリアも開通

「奄美トレイル」天城町エリアが開通。記念ウオークを満喫する参加者たち=11日、天城町当部

記念ウオークに150人
奄美トレイル

 【徳之島】奄美群島をつなぐ長距離の自然歩道「世界自然・奄美トレイル」の天城町エリア開通式(県および同町主催)が11日午前、同町当部であった。記念イベントのトレイルウオークには町内外から約150人が参加。希少動植物を育む森林の自然に気軽に親しめる「美名田林道」を思い思いのペースで歩き交流した。

 群島の自然や文化にふれあう奄美トレイルは県が2016年度から推進。各エリア(3~4コースずつ)は、住民参加型のワークショップや現地調査でそれぞれ選定。全体計画は計14エリア。2019年度の奄美市笠利、瀬戸内町(本島)、天城町を含め11エリアで開通した。

 天城町エリアは▽A区間「与名間・松原・浅間コース」(12・6㌔)▽B同「徳之島空港・平土野・大津川コース」(7・7㌔)▽C同「当部・三京・秋利神コース」(16・3㌔)の3コース。マップも作成した。

 開通式は、C区間「当部・三京・秋利神コース」上の当部集落にある「茶処あがりまた」前の広場であった。県環境林務部の村山浩美次長はあいさつで「コースは車で通ったりする場所もあるとは思うが、歩いて見て、これまで気が付かなかった魅力も発見して欲しい」。森田弘光町長は「世界自然遺産になると〝地域の宝が世界の宝〟に。島のために頑張る子どもたちが育つきっかけにも」と期待。子どもたちの代表も交えテープカットした。

 参加者たちは、地元の松村博光さんらエコツアーガイド6人を交え出発。名物の湧水や、アマミノクロウサギなどを育むオキナワウラジロガシなど照葉樹林を観察しつつ、同林道を周回する約4㌔の散策を楽しんだ。

 県によると20年度は残る奄美市笠利、瀬戸内町(加計呂麻島・請島・与路島)、龍郷町エリアで計画。21年度の群島全線開通を目標にしている。