大学生らが農作業など手伝い

村おこしボランティアで来島し、農業作業などを手伝う島外の大学生ら

笠利町などで「村おこしボランティア」

 NPO法人・ECOFF(エコフ)が主催する「村おこしボランティア」を利用した島外の大学生らが17日から奄美市笠利町の農家などで、作業を手伝っている。同ボランティアの奄美大島北部コース世話人を務める楠田哲さん(くすだファーム代表)は、「体験を通し、島暮らしや農業に対するネガティブなイメージを覆してほしい。自ら話しかけ、農家それぞれの持つ人生のストーリーを知ってもらいたい」と思いを寄せている。

 エコフは国内外の離島や中山間地域での学生らのボランティアやインターンシップをあっ旋する団体。都市部の住民と、離島・山村部の住民をマッチングする。奄美群島内では喜界島や沖永良部島、与論島でも実績がある。

 楠田さんによると、奄美大島での受け入れは2017年から始まり5回目。主に大学生の長期休暇にあたる夏季や春季に実施。今回は10人が参加し農作業などを通し、島暮らしを体感する。

 学生らの作業体験の受け入れ先は、同市笠利町内の農家と龍郷町、飲食店やエフエム龍郷の計6カ所。野菜・花き・果樹などの農作業と共に、飲食店での業務やラジオ番組出演・番組制作に取り組む。

 ボランティア3日目となった19日、同市笠利町のくすだファームでは、埼玉県の芝浦工業大2年の沢口葉月さん(20)と、石川県の金沢大学1年東海林咲樹さん(19)が野菜の苗の植え付けなどに従事。沢口さんは「長い春休みを利用し、何か大きなことをしたいと思い参加した。農作業は充実感ややりがいがあって楽しい。島ならではの人の温かさを実感している」。東海林さんは「根気がいる作業だと思った。奄美で多くのことを経験し、新たな価値観を得られれば」とそれぞれ語った。

 今回のボランティア滞在は26日までで、次回は3月に予定されている。