厚生労働省などが発表する「マスクについてのお願い」のリーフレット
新型コロナウイルスによる肺炎の影響でマスクの品薄が奄美群島でも依然続いている。ドラッグストアなどの小売店からマスクや消毒液が姿を消して久しい。消防や医療機関も現在は在庫で対応しているが、入荷に関しては不透明な部分が多く、今後の動向は不透明だ。
奄美市名瀬のドラッグストアチェーンでは今月初めからマスクの棚が空になった状態が続く。同店担当者は「まったく手に入らない状況」といい、マスクのみならず除菌用品や消毒用アルコールも入手できない状態を話した。
奄美市名瀬の県立大島病院では、約1カ月分程度のマスクの在庫を確保している状態にあり、すでに注文済み。入荷時期は未定だが、1カ月以内の見込みとしている。
大島地区消防組合消防本部でも管内の救急隊員が着用するマスクは現在、在庫でまかなっている状態。「注文しているが、業者側から入荷が困難だと聞いている」という。
県危機管理防災局消防保安課は、消防庁からの依頼を受け26日から県内各消防本部の救急資機材の備蓄状況の調査を開始。マスク以外に救護服数などを確認しているが、調査結果を受けての方針は未定という。大島地区消防組合は「県の意向を見ながら対応したい」としている。
なお、厚生労働省のホームページ「新型コロナウイルスに関するQ&A」(2月23日時点版)では、予防用のマスク着用について「屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられるが、屋外などでは相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていない」とされる。同省などは「マスクについてのお願い」として、買い占めの必要がないことなどをリーフレット等で広報している。