高千穂神社の新手水舎の竣工を祝う祭事が執り行われた
「新時代に見合う未来志向」
センサーによる自動給水、トイレも併設
奄美市名瀬井根町の高千穂神社(黒木正和宮司)で移設改築中だった手水舎=ちょうずや=が3日、完成し竣工を祝う祭事が執り行われた。センサーによる自動給水式で多目的トイレも併設。黒木宮司は「参拝者が気持ちよく利用できる、新たな時代にふさわしい未来志向の手水舎になった」と完成を喜んだ。
1868年創建の同神社は2019年から「創建150年記念事業」に着手。事業の一環として、老朽化した手水舎を移設。これまでの手水舎があった場所から参道をはさんで駐車場側に場所を移し、場所が見えやすいように配置した。
新手水舎は鉄筋コンクリート製。氏子や崇敬者から募った寄付を事業費に充て、総事業費は約1千万円。昨年9月着工。㈱酒井建築事務所が設計を手掛け、南栄建設㈱が施工した。
同建築事務所の建築士・酒井一徳さん(38)は「昔からこの地に根付いたようなたたずまいの建築を意識し設計。コンクリートが岩に見えるように仕上げた」と説明。手水は、内部に人が入ると龍型の水栓から水が出る仕様で、ひしゃくを使うことなく手を清められるため、経済的・衛生的という。