奄美市 児童クに学校施設開放

奄美市 児童クに学校施設開放

体育館で元気にドッジボールを楽しんだあおぞら児童クラブの子ども達(6日、伊津部小体育館)

子ども達のストレス発散に
職員不足嘆く声も

新型コロナウイルス対策の休校措置が2日から奄美群島内でも順次始まった。奄美市内の学校では、子ども達の受け入れ先となる児童クラブ(学童保育)に対し学校施設の利用を許可するケースも。児童ク側からは「子ども達も外に出られないとストレスがたまる。利用許可に協力的な学校側には感謝しかない」との声が聞かれた。一方で、「学校の施設を使えれば良いが、職員が不足しており、連れていくことはできないだろう」といった意見も挙がっている。

同市内の放課後児童クは11カ所。8カ所が校内に開設し、3カ所は近隣施設内。伊津部小内の教室で開く「あおぞら児童クラブ」(南博伸代表)は今月2日までに学校側へ申請し、体育館と校庭の利用許可を得て対応している。休校措置が始まった4日から、1日に2回(各1時間から1時間半程度)は子どもたちが体育館で遊ぶことの出来る時間を確保する。

6日午後、体育館でのドッジボールに汗を流した5年生の南椛蓮=かれん=さん(11)は、「体育館で遊ぶことが出来なければショックだったと思う。使えるようにしてくれて本当にうれしい」と笑顔。同児童クの川内美和子主任支援員は「子ども達を公園に連れて行くなどの対応も考えたが、学校側が直ぐに対応してくれた。手が足りない時は教員を派遣してくれる話も聞いている。休校が始まってからも子ども達の様子に変化はない」としている。

一方、学校施設外に開設する奄美小のたんぽぽ児童クラブ(対島千鶴子代表)は近隣の公園に連れ出すなどし対応。同クラブ関係者は「学童内でそろばんを教えるなど普段と異なったこともあるが、基本的に長期休暇と同じ」とする。

小学校施設の利用について学校側と協議はしておらず、「学校施設の方が子どもたちのストレス発散には良いだろうが、人手が足りない」。また、「今後休校措置が長引けば、家族の扶養に入っている人が給与面で働けなくなってしまうこともありそうで不安」ともこぼした。