障がい持つ子ども達の受け皿に

音楽に合わせてダンスをしたり、漫画を読んだりして過ごす子どもたち

放課後デイサービス
時間延長して受け入れ「安心して利用を」

新型コロナウイルス対策で休校となった学校に代わり、放課後等デイサービスが障がいを持つ子どもたちの受け皿となっている。奄美市名瀬長浜町の「ヒマワリクラブ」と併設する「ヒマワリ就学塾」(ともに園田明代表)では、時間を延長して朝から子どもたちを受け入れている。運動・学習・就労トレーニングなど幅広いカリキュラムで子どもたちの成長をサポート。同施設職員は「休校になったことで、思いがけず朝から子どもたちと触れ合えてうれしい。来てくれてありがとうという気持ち」と話した。

同クラブ・就学塾では、障がいを持つ児童・生徒を1日各10人まで受け入れている。「ヒマワリクラブ」は小中学生を対象に、楽しみながら学べるカリキュラムを提供。「ヒマワリ就学塾」では小・中・高校生を対象に、就労トレーニングなど将来を見据えた訓練を行っている。通常、平日は放課後~午後5時30分までの受け入れだが、休校中は午前9時~午後4時まで時間を延ばして受け入れを行う。

「ヒマワリ就学塾」では6日午前、子どもたちは音楽に合わせてダンスを行った。思い思いに体を動かした後は、昼食を買いに外へ。塾に戻ると、買ってきた弁当を囲んで昼食をとった。午後は、同施設が運営するカフェ「ヒマワリカフェ」のスタッフとして就労体験を行った。

施設側は2月28日(金)に休校を知り、土日を使ってすべてのカリキュラムを組み直して受け入れに臨んだ。長期休暇中と同様の事業形態をとり、混乱なく子どもたちを受け入れることができた。星村文乃管理責任者は「休校になり、子どもたちもストレスがたまっているように見受けられる。運動不足解消のため、エアートランポリンなど体を動かせるプログラムを取り入れている」と話した。新型コロナウイルスの予防策として、うがい・消毒の励行、1日3回の検温も実施している。「保護者のレスパイトケア(介護負担を減らす小休止)のためにも、安心してサービスを利用してほしい」と語った。

同塾を利用する中学校1年生の当田唯香さんは「1年生も残りわずかで、本当は学校に行きたかった。でもヒマワリ就学塾でみんなとお弁当を食べることが楽しい」と話した。

ヒマワリクラブへの問い合わせは☎0997―69―4572、ヒマワリ就学塾への問い合わせは☎0997―52―2230まで。