IT企業、喜界町に進出

企業立地協定を結び握手するヴァイタライズの道畑社長と川島町長(写真右から)

事務所新設に向け立地協定
若年、Uターンの受け皿に

 ソフトウェア開発などのIT企業㈱ヴァイタライズ(東京都新宿区)は10日、喜界町と事務所新設に向けた企業立地協定を結んだ。同社はすでに町内にオフィスを構え、開発業務だけでなく、ITスキルを持った人材育成にも取り組む「喜界支社」を立ち上げる。

 同社は2018年設立し、開発業務やホームページ制作、ウェブコンサルティングなどを行っている。東京のほか、宮崎市に事業所がある。

 今年1月、同町湾のテナントビルで事務所を設置して準備を進め、すでに地元から社員1人を採用。住民とUターンを対象に、新規雇用5人以上を目指すという。

 この日は町役場で調印式があり、米丸剛・県大島支庁総務企画部長を立会人に、同社の道畑健輔代表取締役と川島健勇町長がそれぞれ協定書に調印。握手を交わした。

 道畑代表は関係者を前に、「本気で面白いことをする会社。一緒に人生を豊かにできたら」とアピール。喜界高校卒業生の受け皿としての展開や観光産業との連携などを語った。

 町によると、今回の立地協定は3例目。IT企業としては2例目となる。町企業立地等促進条例(15年12月制定)に基づき、事業所の開設費用や家賃の補助、社員への奨励金(勤務開始半年後)支給など各種支援を図るという。

 川島町長は「若年層やUターンの雇用創出など地域の課題解消につながる企業の進出は喜ばしい。町としても応援したい」と期待感を示した。