「上を向いて笑顔に」

客室の窓明かりを利用してハート形を描いているホテルニュー奄美(提供写真)

ホテルニュー奄美 ハート型にライトアップ

 奄美市名瀬のホテルニュー奄美は3日から、新型コロナウイルスの影響で宿泊客が少なくなった同ホテルの空室を利用し、ライトアップを始めた。建物に浮かぶ明かりは、まちを優しく包むハート型。平孝之代表取締役は「各地で休業が続く中、屋仁川の応援になればと始めた。上を向いて笑顔になれば」とエールを送った。

 同ホテルが隣接する奄美随一の繁華街・屋仁川でも、新型コロナウイルスの影響で4月以降は急速に休業する店が増えた。次々と消える夜の明かりに「気持ちだけでも明るく」と平代表が発案。2日に試点灯を行い、3日から始めた。

 ライトアップは、屋仁川通りに面した南側、63室の窓にドット絵でハートを描いた。ホテル前から見上げると、迫力あるハートが夜空に映し出され、辺りが暗くなれば遠くからでも見られる。

 SNSではすでに、「素敵」「いいね」など話題に。近くで飲食店を営む男性も「見た見た。ハートだと分かった時はうれしくなった」と喜んだ。

 平代表は「一日でも早く、いつもの街に戻ること願っている」と話し、「少しでも希望ある未来を想像し、前を向く灯火になれば」と期待した。

 ライト点灯は日没から。5月中は続ける見通し。