大島北高校のデイゴ。芝生に落ちた花びらのコントラストも鮮やか
昨冬の暖冬傾向影響か
奄美のデイゴといえば瀬戸内町(加計呂麻島)の諸鈍デイゴが有名だが、大島北高校にたたずむ一本の木も潔く、存在感を放つ。今年は例年以上の開花ぶりで、目にする人を楽しませている。
德永太藏樹木医は、「デイゴは暖かい気候を好む樹木であるため、昨年の冬、最高気温の高い時期が続いたことが影響しているのではないか」と話した。
同校で8年前から用務員として勤務し、アマチュア写真家でもある吉行秀和さん(62)は、「デイゴが花を咲かせたのは勤務が始まって以来初めて」と喜んだ。新型コロナウイルスで休校になり、再開したことを祝福しているようだ。
『琉球弧野山の花』(南方新社)によると、デイゴは海岸近くの人里で栽培されるインド原産の落葉高木。枝には小型の棘が多数ある。花は葉が展開する前に開花し、赤紅色。緑化樹や防風樹として広く栽培されている。