市民歌作曲へイメージ描く

作曲家の原田敬子さん(写真中央)市教育委員会職員

選任の作曲家、原田さん来島

 奄美市民歌制定委員会(田丸友三郎委員長)が、市民歌作曲者に選任した作曲家・原田敬子さんが6月28日、来島した。作曲目的では二度目の訪問。島内各地を回り、同歌のイメージを描いていった。

 5月末に来島した際には、市内の文化協会や奄美パーク、名瀬の街などを訪れた。道中ノヤギやアマミノクロウサギも目にしたという原田さんは、奄美の自然や伝統文化に触れ合った。

 今回はシマ唄に馴染みの深い文化人や、市内の合唱団・吹奏楽部のもとを中心に訪ねる予定。金作原原生林や大島紬村、黒糖焼酎の酒蔵にも足を運ぶという。

 原田さんは、「市民の方が、それぞれの情景をイメージできるような余白を大切にしたい。市民歌を通して、生きる喜びを感じてもらえる作曲ができたら」と語った。

 原田さんは大阪府出身、東京都育ち。現在は東京音楽大学の准教授(作曲芸術)を務める。日本音楽コンクール作曲部門第1位をはじめ、数多くの作曲コンクールでの受賞歴を持つ。2017年2月からは、奄美、喜界島のシマ唄の継承などを目的とした研究団体「伝統の身体・創造の呼吸」の代表として活動している。

 また、市は今年度内での市民歌の完成を目指している。歌詞は5月に一般公募の中から同委員会が選定し、市長に答申した。