商品券を求め、奄美大島商議所前で行列をつくる市民ら
総額5千万円 飲食店の消費喚起期待
飲食店プレミアム商品券
新型コロナウイルスの影響で売り上げが激減した奄美市内の飲食店を支援する「飲食店応援プレミアム商品券」が2日、販売開始からわずか2日で完売した。販売会場となった同市名瀬の奄美大島商工会議所では同日、販売開始の午前9時前から市民らが長蛇の列をつくり、午前11時前には、販売を終了した。
市の新型コロナ緊急対策事業の一環として販売された商品券は、1冊5千円(千円×5枚綴り)の券が3千円(プレミアム率66%)で購入できる。同商議所とあまみ商工会(笠利町)の2カ所で、1万冊、総額5千万円分(販売総額3千万円、2千万円は市が負担)が販売された。同商議所によると、ほとんどの購入客が上限の4冊2万円分(販売額1万2千円)を購入したという。
1日の販売初日から同商議所前には市民らが長蛇の列をつくり、2日も販売開始前から多くの市民が詰めかけた。仕事前に購入しようと列に並んだ奄美市名瀬長浜町の男性(50)は「4冊購入したい。8千円も得になるのは大きい。新型コロナの影響もあり、外食する機会がなかったので、家族で久しぶりにぜいたくをしたい」と笑顔で話した。
商品券は、市内の飲食店など加盟213店(6月末現在)で、8月31日までの2カ月間利用できる。登録店舗には、取り扱いを知らせるポスターが張り出されている。
同商議所の有村修一会頭は「高いプレミアム率から多くの市民から好評を得ることができた。新型コロナの影響で厳しい経営環境にある飲食店にとって、短期間で5千万円もの消費が生まれることは大きい」などと話し、商品券が市内の消費喚起の起爆剤となることを期待した。