天城町「湾屋史跡公園」美化に4団体100人

新型コロナ禍からの観光、地域経済の浮揚を願い4団体・約100人が協力した=4日朝、天城町・湾屋史跡公園
民間主導で、美化奉仕作業に汗を流した参加者たち

観光PR・地域活力浮揚に

【徳之島】新型コロナウイルス感染症をめぐる余波で沈滞した徳之島観光、地域活力の浮揚に―。天城町商工会(柏井洋一会長)が呼び掛けた初の合同清掃活動が4日朝、同町浅間の「湾屋(わんや)史跡公園」(西郷南洲翁上陸記念碑公園)を対象にあった。計4団体の関係者ら約100人が呼応してさわやかな汗を流した。

島外における同感染症拡大の第2波を警戒しつつも、県外からの移動自粛が解除(6月19日)され、観光客などの来島者数の復活に期待。地域経済団体(商工会)として「観光を快適に楽しんでいただける事業を」と計画・アピールしていた。

町商工会(青年・女性両部)をはじめ、JAあまみ天城事業本部、徳之島観光連盟、奄美大島法人会天城支部の4団体の各会員や役職員ら総勢約100人が、それぞれ掃除用具持参で参加。午前6時半ごろから約1時間半、湾屋川に沿って延長約150㍍という同史跡公園内の除草やごみ拾いなど美化作業に汗を流し合った。

町商工会の柏井会長(66)は「早朝(午前6時半)からの作業にも関わらず多くの関係者のみなさまのご協力に感謝。今回初の合同清掃を1回で終わらせず、トライアスロン大会など町イベントの前や年末など、対象地も変えて年2回程度に継続できればと思う」と話した。

「湾屋史跡公園」は、西郷隆盛が2度目の遠島処分で1862(文久2)年7月初旬、36歳のときに上陸。当時の「湾屋港(湊)」(藩指定砂糖積み出し港)に隣接、記念碑、休憩施設などがある。徳之島空港や海底鍾乳洞「ウンブキ」にも近い。