海の安全啓発へ合同パトロール

海に遊びに来た家族らへグッズを手渡し、海での安全を呼び掛ける奄美海保と奄美署の署員ら

奄美海保と奄美署
大浜海浜公園など、注意呼び掛け

 奄美海上保安部と奄美署は夏季シーズンを前に5日、海での事故を防ごうと奄美市名瀬の大浜海浜公園などで合同パトロールを実施した。7~9月にかけてはマリンレジャーが本格化し、遊泳中の事故なども増える時期。両署員らは、ビーチで遊泳を楽しむ人らに啓発グッズを手渡し、安全に注意して海を楽しむよう呼び掛けた。

 パトロールは、海上保安庁が全国で取り組む「海の事故ゼロキャンペーン」(16~31日)などの一環。奄美海保によると、管内過去5年間の人身海難事故の発生数は124人で、内訳は船舶乗船者の事故が36人に対し、マリンレジャー中の海浜事故は53人と多い。

 中でも遊泳中の事故は57%と過半数を超え、6~9月に限ると64%と更に増加。53人のうち31人(うち死者15人)が観光客だが、島内在住者も22人(同14人)と約4割を占めている。

 この日は、同海保から3人、奄美署から3人の計6人が協力して巡回。同海浜公園や大和村国直の海岸を中心に、啓発活動に取り組んだ。

 署員らはビーチを歩いて、観光客らに海で遊ぶ際の注意点を記したパンフレットやうちわ、クリアファイルなどが入ったグッズを手渡した。「海で遊ぶ際は気をつけて」「お酒を飲んだら海に入らないで」などと声を掛け、注意を促した。

 同保安部交通課・緒方猛課長は「夏は特に事故が増える時期。風の強い日は泳ぐのを控えるなど自粛し、小さな子どもがいる場合は、絶対に目を離さないよう気をつけてほしい」と呼び掛けた。

 なお期間中は同市笠利町のあやまる岬や土盛海岸なども巡回する予定となっている。