唄通し島の魅力学ぶ

「懐かしい未来」の歌唱練習

あまみエフエム主催 村松さん、里さんも指導
大島北高

 奄美市笠利町の大島北高校(下髙原涼子校長)は1年生(52人)を対象に総合的な探求の時間で奄美学習講座(シマグチ・文化)を行った。同学習は、身近な島の魅力を学ぶために同校で3年前から実施している。

 講師はNPO法人ディ!あまみエフエムの麓憲吾代表とパーソナリティーの渡陽子さん。歌唱指導にピアニストの村松健さん、歌手・唄者の里アンナさんが訪れた。

 5時限目に講話があり、麓代表が奄美の歴史を解説しながら「大切にしたいもの、誇りに思うことは何か」を生徒たちに問いかけた。奄美にはSNS(ソーシャルネットワークサービス)では得られない、時代を超えたつながりがあることなどを語った。

 6時限目は、村松さん、里さんが歌唱指導にあたった。奄美大島自然保護協会主催の「唄島プロジェクト」で制作した曲、「懐かしい未来へ」を男女に分かれ練習。村松さんが歌詞の意味を解説しながらピアノを演奏し、里さんが手本となって進めていった。終盤では麓代表がドラムで参加すると、体育館に生徒たちの歌声が響き渡った。

 麓代表、村松さんは「コロナ禍だからこそ、普段当たり前だったことへの振り返りがしやすいのでは。足元にある素晴らしいものを見つけるきっかけになれば」「今は音楽の授業自体が難しい状況。曲のつくり手が想いを伝えながら指導できる機会は貴重だった」とそれぞれ語った。

 普通科の豊田妃奈さんは「(同曲の)サビが好き。知らなかった歴史や文化を、曲を通して知ることができた」と話した。