「文化の森」をイメージし、延べ4日間を費やしペイントピアノを制作した徳之島高美術部員たち=7月31日、徳之島町文化会館
「文化の森」イメージ
徳之島高美術部
【徳之島】徳之島高校美術部(平野良光顧問、中山鈴香部長・部員12人)が、徳之島町文化会館の要請を受けて、「文化の森」をイメージして描いた「ペイントピアノ」の力作がこのほど完成。淡く明るく優しい色調をベースに、動植物を弾ませるようにデザイン。同館はストリートピアノやミニコンサートでのお披露目も検討中だ。
ピアノは、伊仙町伊仙の牧園善孝さんが、使われなくなった娘たちのピアノを「広く役立てて欲しい」と同館に贈ったもの。実島一仁館長が「住民に親しまれるピアノに」と徳之島高美術部にペイントを依頼していた。
デザインは、同校総合学科3年・生活科学系列生たちも協力。同会館内部の印象も踏まえ「文化の森」をイメージした。
部員たちは、会館エントランスホールの一画で、猛暑とも闘いながら集中力を切らすことなく忍耐強く取り組んだ。7月24日の下地塗り開始から延べ4日間を費やして完成にこぎつけた。
制作活動をふりかえって部長の中山さん(3年)は「最初にピアノに色を塗る瞬間は緊張したが、みんなで楽しみながら進めることができた。これを弾く皆さんにも楽しんでほしい。貴重な体験ができて良かった」と満足。
顧問の平野教諭も「新しい価値や意味を作り出す体験の機会をいただき感謝したい。美術の力で、地域や文化の振興に少しでも貢献できれば幸いです」と話した。
同館では、誰でもが自由に弾けるストリートピアノとして開放するほか、玄関先でのミニ野外コンサートなども検討するという。