夏休み最後の追い込み

記者を寄せ付けない気迫で学習に励む児童ら

ドリル、自由研究…
奄美図書館 児童らの学習サポート

 夏休み終盤となった28日、奄美市名瀬の県立奄美図書館(日髙京美館長)では、児童らが夏休みの課題の仕上げに励んでいた。児童らが苦戦するのは自由研究。同館では自由研究の参考図書や自然科学のコーナーを設け、児童らの学習をサポートしている。

 同館では新型コロナウイルス対策のため、例年のように児童を集めてのイベント等は開催できなかったものの、貸出図書冊数を児童書・一般書合わせて1人10冊までに拡充するなどのサービスを充実。利用者が図書館に足を運ぶ回数を減らし、その分1回の利用で多くの本を借りられるよう工夫している。

 また、未就学児に人気の「おはなしの森」も事前予約制とし、1回2組に限定。毎回予約枠が埋まるなど好調な利用状況。高齢者向けの音読教室や、外部講師を招いて開催する「あまみならでは学舎」もソーシャルディスタンスなどの感染症対策を徹底して行い、夏のイベントが減った市民に憩いの場を提供している。

 同日、同館の児童閲覧室では、数人の児童が夏休みの宿題に取り組んでいた。担当者によると、児童らの利用が多かったのは今月4週目まで。5週目以降は落ち着いた利用状況で、早めに課題を終わらせる児童らの傾向がうかがえるという。

 学習している児童らの声を聞くと、自由研究が最後の壁となっているもよう。歴史に関する本を借りに来た奄美小学校6年生の宮本竜希さん(11)の研究テーマは「紙幣の肖像画になる人物について」。「2024年にお札が新しくなるので、その時肖像画になる人物らについて、また(以前紙幣に載っていた)聖徳太子について調べている」と、研究の苦労について苦笑を交えつつ話した。