世の主スタンプラリー

四天王の一人、西目国内兵衛佐(左)のミッションに挑む子ども達(右)=知名町下城=

島を巡りミッション挑戦
歴史伝える神社や城跡で 子ども達楽しめるイベント企画

 【沖永良部】600年ほど前に沖永良部島を統治した「世之主」ゆかりの地を巡る「世の主スタンプラリー」(同実行委員会、エラブネクストファーマーズ主催)が22日、島内であった。島の歴史を伝える神社や城跡にたどり着いた参加者らは、そこで待つ世之主四天王のミッションに挑戦した。

 密集防止を図りながら子ども達が楽しめるイベントを企画。世之主とその家臣である四天王の伝説を題材に、演出家の金田一央紀さん(38)が台本を考えた。

 参加した親子ら17組60人は、四天王の後蘭孫八(ゴランマゴハチ)が築いた城跡や、屋者真三郎(ヤジャマサバル)の墓と言われる琉球式墳墓など世之主伝説にゆかりのある4地点を回った後、世之主の居城跡とされる和泊町内城の世之主神社を目指した。各ポイントには、実行委員会のメンバー扮する四天王が一人ずつ配置された。

 世之主生誕の地とされる知名町下城の世之主神社では、西目国内兵衛佐(ニシミクニウチベーサ)が「私に力を見せろ」と立ちはだかり、ボールを蹴って的(輪)に通すミッションを与えた。クリアした子ども達は、ガッツポーズをして喜び、スタンプを押してもらった。

 このほか、和泊町国頭のビシの浜では、国頭弥太郎(クンジャイヤタロウ)とともに海岸清掃のミッションが行われた。

 参加した国頭小1年の佐々木彪雅さん(6)は「クリアできたし、島を回ることが出来て楽しかった」と笑顔。

 台本を手掛け、四天王の一人も演じた金田一さんは「伝説を調べていくと、四天王それぞれに個性があって面白かった」と話した。

 主催したエラブネクストファーマーズの要秀人さん(38)は「子ども達にとって思い出になるイベントができた」と話した。