「地域の自然を守るタオル」

龍郷町からの感謝状を手に笑顔を見せる樋口社長(提供写真)

龍郷町、感謝状贈呈
クラファン返礼品の購入代金一部を自然保護団体に寄付

 龍郷町はこのほど、神奈川県の太平電機㈱(樋口公平社長)に感謝状を贈呈した。「地域の自然を守るタオル」(売上金の一部を自然保護団体に寄付)が、同町のE,more秋名(村上裕希代表)が立ち上げたクラウドファンディングの返礼品として採用され、その一部代金が町を通じて奄美自然観察の森(同町円)に寄付されたため。

 E,more秋名は新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛要請の影響を受け、事業存続の危機に陥った際にクラウドファンディングで寄付金を募った。その返礼品(リターン)の一つとして同社のタオルを採用。78枚分を購入した。

 タオル販売は同社の自然保護活動の一環。世界自然遺産登録を目指す奄美大島、徳之島、沖縄本島(やんばる地区)の野生生物を刺しゅうしたもので、大きさは縦横24㌢。同様に登録を目指す西表島は現在制作中。

 価格は税込み990円で、タオル一枚購入につき100円が地域の自然保護団体に寄付される。同社によると売れ行きは好調、2年間で全地域合わせて1万枚以上を売り上げているという。

 奄美版にはアマミノクロウサギやルリカケスなどの野生鳥獣6種がデザインされ、島内七つの小売店で販売中。来年の2月末までは日本エアコミューター(JAC)の機内でも購入できる。島内の寄付先の団体は現在3カ所(奄美野鳥の会、奄美猫部、奄美哺乳類研究会)指定されている。

 奄美大島の観光大使を務め、今までに50回近く奄美を訪れているという樋口社長は「龍郷町には野鳥を観察するためによく来ていた。秋名から奄美自然の森へ行く道は日本でも有数の観察地点。自然保護のために少しでも役立ててもらえたら」と語った。

 タオルに関する問い合わせは太平電機ECOひいきプロジェクト(電話045ー322ー5055)へ。