防犯功労で「島童会」県表彰

県民会議・防犯功労表彰を受けた防犯ボランティア「島童会」の宮永勇夫会長(中央)=9月30日、徳之島町役場(伝達式)

児童生徒ら見守り 防犯ボランティア16年目
徳之島町

【徳之島】県犯罪のない安全で安心なまちづくり県民会議(塩田康一知事)の2020年度防犯功労者等表彰で、徳之島町の防犯ボランティア団体「島童会(しまわれかい)」(宮永勇夫会長・会員24人)が団体表彰に輝いた。30日、町役場で伝達式があり、島内第1号の同団体としての16年間の活動と功績をたたえた。

 島童会は04年3月、地域の安心・安全を守るため同町亀津・亀徳地区の住民有志や小中高教諭、地域安全モニター、区長らで結成された同島第1号の防犯ボランティア団体。パトロールによる児童生徒らの見守りや危険箇所の点検、少年らのたまり場の把握・声かけ、諸防犯イベントなどに協力を続けている。

 同会の結成・活動により、「県犯罪のない安全で安心なまちづくり条例」制定(07年4月施行)に先立った徳之島各町「安全・安心まちづくり条例」の制定にも波及。そして、島内各地域での防犯ボランティア団体の結成(現在計8団体・会員約200人)、活性化にもつなげている。

 同県民会議の20年度表彰対象は個人7、団体3(奄美群島1)の計10組。9月11日に県庁講堂で予定した「県くらし安全・安心県民大会」が新型コロナ対策で中止され、町役場での伝達となった。

 結成当初から率いる宮永会長(82)は県民会議表彰に「教職員の異動で会員が急減、一時活動休止したことも。あいさつ運動も兼ねており、今では児童生徒のみんなが元気よくあいさつをしてくれる」。毎朝(午前7時~同8時ごろの約1時間)、自ら青パト(軽トラック)を運転して亀津・亀徳地区の通学路をくまなく巡回し、子どもたちを見守るのが日課。「運転ができる間は続けたい。みんな仕事があり後継者が出てこないのか悩み」とも。

 伝達式で幸野善治副町長は「今後も島のため健康づくりと思って頑張って欲しい」。徳之島署の田中聡署長も「防犯の見回り活動に感謝の気持ちでいっぱい。健康にも気をつけて頑張って欲しい」とたたえた。