闘牛を広報大使に委嘱

筋骨隆々の闘牛を広報大使に委嘱して「交通安全と免許試験の地元受験」アピール=27日、伊仙町

コロナ禍の免許試験
「地元受験」をアピール 県警免許試験課・徳之島署

 【徳之島】県警免許試験課と徳之島署の「交通安全及び免許試験の地元受験」広報キャンペーンが27日、伊仙町役場玄関前であった。闘牛の島の元全島一チャンピオンなど計5頭を「広報大使」に委嘱した。新型コロナウイルス対策で来年2、3月、県運転試験場(姶良市)の学科受験者定員が縮小・予約制となるのに伴い、「地元自動車学校での受験」などをアピールした。

 県運転試験場をはじめ県公安委員会指定の自動車学校は毎年2、3月、就職・進学に巣立つ高校3年生ら混雑する。徳之島では適性・学科の出張試験が月1回。運転免許証交付も県試験場などは即時だが、同島は2週間以上も遅れる。そのため、本土に巣立つ島の高校生のほぼ全員が旅費を負担して姶良市(県試験場)に出向いているが現状。その離島のハンディに、コロナ禍が加わり、3密回避のため来年2、3月の県試験場での受験が「予約制」(1日200人に制限)となる。来春は遠征受験は事実上困難になった。

 広報キャンペーンで、県警本部の大知功明免許試験課長は、徳之島自動車学校卒業(普通免許・準中型免許)後の来年2、3月のみの適性・学科の「地元受験」推進に当たっては、①出張試験を月1回から2回(計4日間)に増数②運転免許証交付を約1週間に短縮(4月以降も継続予定)などが配慮されることを説明。加えて、宮崎県内の合宿型自動車学校も定員縮小の上、「県内の高校生が優先される」との見通しを示した。

 キャンペーンでは「広報大使」指名の闘牛5頭を代表して参加した、伊仙町阿三の前一八(かずや)さん(24)所有の元全島一(昨年10月~今年正月)「天龍大力」号(体重約1200㌔)に、大久保明町長が「広報大使」の首飾りを付けて委嘱。免許試験課員らの「闘牛に対するインタビュー」に、天龍大力は悠然と横を向いたまま「モ~!」と雄たけび?を上げた。