「ほーらしゃ券」販売開始、すぐ完売

ほーらしゃ券を買い求め長蛇の列をつくる市民ら

プレミアム率37・5%、人気高く あまみ商工会は2日販売
奄美市

 奄美市の中小小売店などで利用できるプレミアム付き商品券「ほーらしゃ券」が1日、販売開始された。奄美大島商工会議所など市内7カ所(2日開始のあまみ商工会を除く)の販売所では、午前10時の販売開始前から長蛇の列ができ、昼過ぎにはすべて完売するなど、プレミアム率37・5%という高さから、例年以上の人気となった。

 ほーらしゃ券は例年、奄美市プレミアム商品券発行事業実行委員会(会長=森幸一郎・奄美市通り会連合会会長)が、年末年始に向けた地元商店街での利用促進など地域経済の活性化を目的に実施しているが、今回は、新型コロナウイルスの影響による経済対策として、市民生活と店舗の事業継続支援などを目的に発行した。

 1冊、500円券11枚つづり(5500円分)が、これまでの5千円(プレミアム率10%)から、4千円(同37・5%)で購入できるようになった。また、できるだけ多くの市民が利用できるよう昨年度より1万2千冊多い5万冊を発行。発行総額は2億7500万円(販売総額2億円)となっている。

 うち、1日からの第1弾として、3万5千冊(発行総額1億9250万円)が販売開始され、2日販売開始のあまみ商工会分(笠利町、2400冊)を除く3万2600冊(発行総額1億7930万円)が完売した。

 同市名瀬の奄美大島商工会議所では、午前8時ごろには既に10人ほどが列をつくり、販売開始時には、50㍍近い長蛇の列となっていた。中心商店街の販売所となった三洋スポーツ、のせ文具、東京堂、サッカーショップリベロにも多くの購入客が詰めかけ、長い列をつくっていた。

 同商議所では昨年1600冊の約2倍にあたる3千冊を販売。窓口を2カ所に増やし対応したこともあり、午前11時過ぎには完売となった。同商議所の担当者は「例年より高いプレミアム率が、市民の高い関心につながったようだ。新型コロナの影響で売り上げが減少した市内の中小小売店の売り上げアップにつながるのでは」と期待。1人で購入できる上限10冊4万円分の商品券を買った同市長浜町の田中和江さん(38)は、「正月準備などで出費が増えるので助かる。クリスマスプレゼントなどに利用したい」と話した。

 実行委は12月15日に第2弾分として1万5千冊(発行総額8250万円)の販売を予定している。対象者は奄美市民で、1人10冊(購入額4万円、5万5千円分)まで購入できる。購入の際は、免許証など市民であることが確認できる身分証の提示が必要。

 販売場所は、名瀬地区が奄美大島商工会議所、三洋スポーツ、のせ文具、東京堂、サッカーショップリベロ、住用地区が三太郎の里、笠利地区があまみ商工会、味の郷かさりの計8カ所。

 利用できる加盟店は10月30日現在、575店舗。飲食店や小売業のほか、観光、宿泊などのサービス業、バスやレンタカーなどの運輸業など様々な事業所で利用できる。使用期限は来年3月15日までで、換金期限は同22日。

 ほーらしゃ券に関する問い合わせは同実行委事務局(奄美市商工情報課内=電話0997―52―1111内線5307)へ。