世界自然遺産をテーマに方言や英語を使い意見交換する住用中の生徒ら
奄美市の住用小(久永浩幸校長、18人)と住用中(小田敬介校長、12人)の合同学習発表会が14日、同中学校体育館であった。児童生徒らはシマ唄や三味線、劇などの舞台発表をしたほか、習字や絵、工作、作文なども展示され、日頃の学びの成果を披露した。
舞台発表では、同中生徒が「シマユムタディスカッション 世界自然遺産シンポジウム IN Sumiyo」と題し、方言で世界自然遺産登録のために何が必要かなどを話し合った。
生徒らは、島の若者や役場職員、ユネスコ担当者、世界自然遺産に登録されている屋久島の観光関係者らに扮し、それぞれの立場から、奄美大島の魅力や世界自然遺産に登録されることで住用地区にどういった影響があるかなどについて発表。ユネスコ担当者役が英語でスピーチする一方、島の若者や住民代表らに扮した生徒は、方言「シマユムタ」を使い、マングローブやリュウキュウアユ、アマミノクロウサギなど貴重な自然環境が地域にあることなどを再確認した。
また、世界自然遺産のメリットとして観光振興などによる経済発展をあげた一方、先進地である屋久島で観光客の急激な増加によるオーバーツーリズムなどが課題となっていることにも触れ、「自然や昔から受け継がれてきた心の豊かさ、温かさを守ることが大切」を呼び掛け、自分たちにできることとして「ごみ拾いやリサイクルなどに取り組み、貴重な動植物についてSNSなどを活用し紹介する」ことなどをあげた。
このほか舞台では、小学生らによる郷土芸能「竿踊り」のほか、中学生代表による弁論や英語暗唱なども行われた。
会場には保護者らも訪れ、児童生徒の学習の成果に耳を傾けた。