第6次天城町総合振興計画策定へ、高校生代表も交えてあちた意見交換会=21日、同町役場
【徳之島】天城町の第6次町総合振興計画(AMAGI-VISION)策定に向けて21日、町長ら当局側が地元高校の生徒代表ら若者から意見・要望を聴く初の「フレッシュトーク~地域に、未来について~」が同町役場であった。将来を担う高校生たちは、生まれ育ったふるさと天城町へのUターン意識、人口対策、職業観、住環境、教育、観光振興などに関し自由で柔軟な発想の意見や要望を寄せた。同基本目標や計画への反映を目指す。
同町の第6次総合振興計画期間は2021年度~30(令和12)年度の10年間。昨年、①プロジェクト会議(事務レベル)②策定委員会(課長級)③民間同(各種団体代表)を始動。基本理念、基本目標などを審議・検討に並行して、地元の樟南第二高校生(町内出身)の若い意見・要望も聴こうとの初の試み。同校商業科3年生で生徒会長の太村凛之介さん(18)ら男女7人が参加した。
森田弘光町長は「コロナ禍で、私たちは経験のない悪戦苦闘を強いられている。持続可能な天城町はどうあるべきか。第6次総合振興計画の基本概念はReborn(再生、生まれ変わる)。受け身ではなく、能動的な再生。高校生の意見を聴いて若い人の視点を反映させたい」とあらためて要望した。
高校生たちは、事前質問への回答に補足する形でそれぞれ意見を述べた。島外に進学・就職後にUターンしたいかには、「夢を叶えたら、一時的に帰ってきたい」「島のために働きたい」。U・Iターンなど人口対策には、「飛行機や船など割引をつける。交通費が高いのでなかなか帰ってこれないと思う」。島内就職に関しては太村さんが地元製糖会社への就職が内定しているほか、「ITなどビジネス・コンピュータ関連企業(誘致)」。観光振興には、インスタグラムなどSNSを活用した魅力の発信、豊かな自然環境にふれるイベントの拡大―など提案も。
ふるさとの発信に関しては、樟南二高で自主制作中の〝徳之島CM〟を例に太村さんが「若者の発信力が重要になってきており、若者たちにPRをさせたら良いと思う」とも提言。森田町長は「高校生のPR動画は心強い提案。フレッシュトークを今後も開いていきたい」と目を細めた。
自由意見では、「世界自然遺産登録を目指しているが、ゴミが多い」や「小・中学生で参加した『ミニ議会』もそうですが、希望したことが実現してなければ意味がない」など指摘も。当局側は「花いっぱいフラワーロード大作戦も通じ意識を啓発したい」。森田町長は「(若者の)貴重な意見は財産であり、町民に勇気も与えるもの」などと称賛した。