役場庁舎を半日「閉庁」にして消毒作業に当たった職員たち=1日午前、徳之島町役場(課名は無関係)
【徳之島】徳之島町は2日、同町初の新型コロナウイルス感染者は、町役場の職員男性(30代)であることを発表するとともに、庁舎内の消毒作業のため同日午前中、来訪者をシャットアウトする異例の「閉庁」に踏み切った。ほか、公立・私立の保育施設が臨時休園するなどした。職員男性は幸い軽症だという。徳之島3町は同日、コロナ警戒レベルを「4」に引き上げた。
町当局によると、同職員は発熱のため先月30日に町内医療機関を受診。1日午後、TRC法検査で陽性と判明し、県を通じPCR検査も依頼していた。町側は、TRC検査結果の報告を受けて同日午後7時半、関係幹部職員らを緊急招集して町新型コロナウイルス感染症対策本部を設置。そして午後10時45分、高岡秀規町長自らが町防災行政無線放送を通じ「新型コロナ感染疑い」例の発生を町民に告知し、感染予防対策の徹底を呼び掛けた。
2日午前8時半から同対策本部を再度開催。役場庁舎を午前中「閉庁」し、同職員の立ち回り先の公共施設も含め、町職員らで消毒作業を実施。庁舎前には、事情を知らずに島外から業務で訪れて戸惑う来訪者の姿も見られた。
初の感染疑いの発生に、町立および認可保育所(園)の4施設や一部学童保育が自主休園。町側は児童公園遊具の利用禁止、町立図書館や社会教育施設は8日まで利用休止を決定。コロナ禍の飲食事業者支援のため1日から発売のプレミアム付き「まぶ~るくん食事券」は、2日目以降の販売を延期(再開未定)とした。
男性職員は2日現在、平熱に戻り元気という。町当局によると1カ月以上、島外出張などはない。感染経路や濃厚接触者に関しては徳之島保健所で対応中という。