「ナンカンジョセ」手に笑顔

サキ子さんから笑顔で「ナンカンジョセ」を受け取る琳香ちゃん(中央)、杏里ちゃん(右)、環奈ちゃん(左)

紬姿で家々巡る
三つ子で「ナンカンセック」

 奄美では「ナンカンセック」(七日節句)の7日、数えで7歳を迎える子どもたちの健やかな成長を願って、親族などの家々で「ナンカンジョセ」(七草がゆ)がふるまわれた。奄美市名瀬の隈元大貴さん(33)と美紀さん(38)の三つ子の杏里ちゃん(長女)、環奈=かんな=ちゃん(次女)、琳香=りんか=ちゃん(三女)はそろって大島紬を身にまとい、曾祖母の住む龍郷町秋名集落へ出向いた。

 奄美では、子どもの無病息災を願って、同日に7軒の親戚や知人の家を回り、ナンカンジョセやお祝いを受け取る風習がある。
 今年は新型コロナウイルスの影響を受け、隈元家では4軒に縮小して実施。午前中に同市名瀬にある大貴さん、美紀さんの実家を訪ね、午後は曾祖母のサキ子さん(85)ら親族が暮らす秋名集落へ足をのばした。親族はひ孫たちの晴れ姿を満面の笑みで出迎え、サキ子さんは「お正月に普段着で会った時と雰囲気が違いびっくり。大人っぽくてかっこいい」と目を細めた。なお、この日は3人が大島紬に初めて袖を通した記念日でもある。

 大貴さんは「三つ子ということで少なからず心配もあったが、すくすく成長してくれて感謝。厳しい時代、3人で力を合わせていつまでも仲良くいてほしい」と願いを込めた。

 今年小学校に入学する3人は「勉強をがんばりたい」と声をそろえていた。