龍郷町に複合型高齢者施設

龍郷町瀬留に開設予定の複合型高齢者施設「ゆむた」「陽向」の完成予想図(提供写真)

竜泉会 小多&グループホーム併設
今秋、瀬留に開設

 龍郷町で特別養護老人ホーム愛寿園など多岐に渡り福祉・介護事業を展開する「社会福祉法人竜泉会」(重枝哲二理事長)は今秋を目途に、同町瀬留に複合型高齢者施設を開設する。同町では初めてとなる認知症の高齢者を介護する認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、在宅での介護を中心とした小規模多機能ホームと二つの介護サービスを併設。施設管理者予定の同園・田中大樹さんは「地域と触れ合い、家庭的な雰囲気のなか、ゆったりと自由に過ごせるような施設にしていきたい」と抱負を語った。

 整備は、龍郷町が進める第7期介護保険事業計画に基づく施設整備事業の公募型プロポーザルを経て受託。施設は木造2階建てで、敷地面積約2800平方㍍、延べ床面積約990平方㍍。総工費約3億円を見込んでいる。

 グループホームの名称は「ゆむた」(2階)で、9人1グループのユニットを二つ設置(定員最大18人)。認知症の利用者を対象にした専門的なケアを提供し、少人数で常駐のスタッフと共同生活を営みながら症状の緩和を目指していく。

 小規模多機能ホーム「陽向」(1階)は、通いを中心に要介護者の状態や希望に応じて、訪問や泊りを組み合わせてサービスを提供。中重度になっても在宅での生活が継続できるよう支援する。

 建物には、窓のある小スペースを至る所に設置。それぞれのペースで自分らしく過ごせるよう配慮した。また周辺には小学校や教会が隣接し、子どもたちの声も絶えず聞こえる。落ち着いた環境の中、地域住民とも積極的に交流を進めていく方針だ。

 建物は9月の完成を見込み、11月中旬ごろに開設を予定。同園の重枝祐介施設長は「地域の〝生きる〟を支えるのが社会福祉法人の役割。今後も(サービスの)選択肢を増やしながら、地域を守ることにつなげていきたい」と話した。

 なお同園では、開設に先駆けて職員を募集中。問い合わせは、同園電話0997―62―5800まで。