龍郷町・キビ手刈り収穫体験

キビの手刈り作業を体験、汗を流した「菊次郎ミュージカル」出演メンバーら

「菊次郎ミュージカル」メンバーら
「昔の奄美の人々に思い馳せ」

 「昔の奄美の人々に思いを馳せ、ミュージカルに生かして」―。龍郷町青少年ミュージカル実行委員会(実行委員長・碇山和宏教育長、事務局・町教育委員会内)主催の西郷菊次郎翁生誕160周年記念・龍郷町青少年育成ミュージカル事業「菊次郎ミュージカル」は、今夏に上演を計画している。事務局は、出演メンバーの演技の一助にしてもらう目的で1月31日、出演メンバーらに参加を呼び掛け、大勝地区のサトウキビ畑で「手刈りによるキビ収穫体験」を行った。

 作業には、出演に応募し、稽古を続けている小・中・高校生の登録者24人のうち15人が参加し、保護者、町教委職員らを合わせた約30人が参加した。

 作業は、義学さんのキビ畑で行われ、農家の清田一行さん、議員の長谷場洋一郎さんらが指導役を務めた。

 小・中・高校生ら参加者は▽斧でキビの根元部分を切る▽鎌(二又)で枯れ葉など取り除く▽梢頭部を切り取る▽残った茎部分十数本ずつをビニールひもで束ねる▽それを肩に担ぎ、歩いて運ぶ練習をする―などを体験。植え付け用の苗作り(種切り)体験も行い、「芽を切らないように注意して」と指導を受けていた。

 宮山來三くん(戸口小6年)は「保育園児の頃から黒糖は大好きだった。(その原料となる)キビの収穫が大変だと知り、びっくりした。特にキビの束を縛って担ぎ、歩いたが、思っていたより重くてバランスを取るのが難しかった」と話し、姫野千葵さん(円小4年)は「キビ刈りは楽しかったが、担ぐのは難しかった」、圓山結礼さん(円小6年)は「キビを担いで歩くのは、重くてめっちゃ難しかった」とそれぞれ感想を話した。

 姫野さん、圓山さんらは、キビをかじって味見をして、「おいしい」と話していた。

 「菊次郎ミュージカル」は、昨年6月5日から初稽古が始動、新型コロナウイルス感染症防止対策を講じながら稽古を続けている。脚本・演出・音楽制作を依頼した松永太郎さん=㈱ニライスタジオ代表取締役、鹿屋市=、振付師の岩澤剣司氏が来島、毎月第1週末の3日間を基本計画として稽古してきたほか、第4週の金曜日に自主稽古する計画で活動を進めてきた。稽古では舞台に立つための体力づくりの指導を受け、歌い、踊れる体力づくりなどに挑戦し、稽古に汗を流している。

 今年は、1月8~10日の3日間稽古し、29日に自主稽古した。