3会場結びオンライン調印式 台湾パラリンピック委―龍郷町

3会場を結び行われた「チャイニーズ・タイペイパラリンピック委員会―龍郷町交流事業実施に係る合意書のオンライン調印式」

龍郷町会場。あいさつする竹田泰典町長(前列)ら

交流事業実施で合意
西郷菊次郎翁が縁で

 「チャイニーズ・タイペイパラリンピック員会(台湾・CTPC)―鹿児島県龍郷町交流事業実施に係る合意書のオンライン調印式」が9日、町生涯学習センターりゅうがく館講堂で開かれた。龍郷生まれで名誉町民の西郷菊次郎翁と台湾との関わりが縁となって交流が始まった。合意書では、今年予定されている「東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした交流事業について合意する」とうたっており、大会後の交流について①選手・関係者の派遣②派遣期間③交流内容④費用負担―などで合意し、その他交流では「スポーツ交流のほか、文化や伝統芸能、食などを通じた相互交流を図る」としている。

 龍郷町は、2019年6月に「東京オリンピック・パラリンピック大会」の台湾のホストタウンに登録。同年12月には県内初となる共生社会ホストタウンに登録され、20年1月に台湾パラリンピック卓球選手2人とスタッフ3人が龍郷町を訪問し交流した。また、同年5月には台湾の卓球選手2人から「コロナを乗り越えよう」との応援メッセージ動画が龍郷町へ届いた。

 この日のオンライン調印式は、台湾―東京―龍郷町の3会場を結んで行われた。

 龍郷町会場では、竹田泰典町長、前田豊成議会議長、碇山和宏教育長、則敏光副町長、園田徳一企画観光課長の5人が出席。あいさつした竹田町長は「本町が台湾とのホストタウン登録を強く希望した背景には、台湾宜蘭市と龍郷町の友好交流宣言がある。西郷菊次郎翁は1897年に台湾宜蘭庁の初代庁長になり、施策の一つとして宜蘭川に堤防を築いた功績が今もたたえられ、その功績を記念し、『西郷堤』とも呼ばれている。このことが交流宣言の発端である」「東京オリンピック・パラリンピック大会を機に今後、台湾と日本、龍郷町の交流がますます発展することを期待している。頑張れチャイニーズタイペイ選手団?」と述べた。

 続いて、チャイニーズ・タイペイパラリンピック委員会の穆?珠会長があいさつし、「私たちのために盛大な調印式を開いていただき心より感謝申し上げる。台湾の選手が世界のステージで輝けるよう期待している」などと述べた。

 東京会場からは、内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局企画・推進統括官の勝野美江氏が祝辞を述べた。

 台湾側から龍郷町へお茶等のプレゼントがあり、龍郷町側からは「台湾への応援動画」プレゼントがあった。