奄美市に専用冷凍庫届く

奄美市に届いた新型コロナワクチン専用の超低温冷凍庫

3月までに群島で計16台配備
新型コロナワクチン

 医療従事者等向けの新型コロナウイルスワクチンを保管・供給するための超低温冷凍庫(ディープフリーザー)1台が奄美市役所に搬入された。同市では3月中に、同市名瀬の奄美文化センターに臨時の医療機関を開設することにしており、冷凍庫も同センターに設置される。

 県などによると、医療従事者を対象としたワクチン接種のため、2月中に奄美市のほか、徳之島、沖永良部島、与論島の医療機関に各1台ずつ冷凍庫を設置予定で、18日までに配備を終える。冷凍庫が配備されない喜界島については、奄美大島からワクチンを輸送し、喜界島の医療機関で接種することにしている。

 冷凍庫は、国が一括購入し全国の自治体に配備するもので、県内では3月までに計141台を医療機関や自治体などに配備される。うち、奄美群島には16台を配備することになっており、12市町村に1~3台程度設置する。同市には、3月にも2台の冷凍庫が追加配備されることになっている。

 今回、同市に配備された冷凍庫は、医療従事者向けに接種するワクチンを保管するもので、高さ約90㌢、幅、奥行き約60㌢、容量70㍑。設定温度はマイナス65~75度で、ファイザー社製のワクチンの保存が可能。予定より2日早い16日午後に届いた。

 同市でワクチンの接種対象となる16歳以上の市民は約3万人。市は市文化センターでの集団接種の状況を見ながら、医療機関などでの個別接種なども検討する方針を示しているが、肝心となるワクチンがいつ届くのかについては、決まっていない。市健康増進課は「具体的な接種スケジュールはまだ、分からないが、ワクチンの供給が始まったら、いつでも接種を始められるよう体制だけは作っておく必要がある」と話している。