卒業証書を受け取る奄美高校定時制の卒業生
誇り胸に6人卒業
最後のHRで団らんも
奄美高校定時制(宇都尚美校長、生徒25人)の第51回卒業式が1日夕方、同校体育館であり、卒業生6人が学び舎を巣立った。生徒らは在校生や家族らに見守られるなか、厳粛な面持ちで宇都校長から卒業証書を受け取った。
宇都校長は「特に最後の1年は世界が一変し、強いられる制限や変化に戸惑いながらも日々の授業やアルバイトなどに前向きに取り組んできた。1日いちにちを積み重ねてきたことが卒業という大きな実を結んだ」と祝辞を送った。
県立奄美図書館の日髙京美館長は「勤務を終え帰るとき、奄美高校からチャイムが聞こえ見上げると、定時制の教室の電気がこうこうと灯っていた。みなさんがこれから勉強を始めるんだと思うと、明日も頑張ろうと元気をもらった」と話し、卒業生に感謝の気持ちを伝えた。
在校生の肥後麻美さん(1年)は学校行事の思い出を振り返り「仕事と学業の両立、人間関係の苦しさに挫折しそうになった時もあったでしょう。その苦難に負けず、卒業を迎えた先輩方を誇りに思います」と送辞を述べた。
卒業式後はHRがあり、3年修業課程の教室(4人)では、アットホームな雰囲気のなか3年間担任を務めた本村大志教諭に感謝状が手渡された。本村教諭は「個性豊かなクラスだったが、卒業生全員が希望の進路を手にできたことは教員生活で初めてで、誇り」と笑顔。卒業生代表で答辞を述べた白畑まりあさんは「高校生活でいちばん感謝しているのは本村先生。奄定は年々よくなってきている実感があるので、後輩たちには頑張ってほしい」と話していた。